病める無限の芸術の世界

芸術に言い訳する方法ばかり考えています。

ご恵投:松田准一『隕石でわかる宇宙惑星科学』

生まれて初めて謹呈を頂きました。
大学で同期入学した阪大名誉教授でいらっしゃる松田准一さんから『隕石でわかる宇宙惑星科学』をご恵投いただきました。

隕石でわかる宇宙惑星科学 (阪大リーブル051)

隕石でわかる宇宙惑星科学 (阪大リーブル051)

 

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目次以下です

はじめに

第1章 隕石がやってくる宇宙とは?
1 宇宙の構成
2 宇宙の広がり
3 宇宙の誕生
コラム1 天地創造の日
4 空間とは?
5 恒星の誕生と転生
6 天文学最大の謎
コラム2 相対論効果による若返り法
7 宇宙の研究はどのように行われるのか?

コーヒーブレイク・隕石カフェ1 数式に美しさを感じるか?

第2章 隕石の故郷である太陽系
1 太陽系について
2 岩石の惑星とガスの惑星
3 太陽系の誕生
4 同位体科学について
5 月について
コラム3 アポロ宇宙船の月着陸について
6 太陽系探査
7 太陽系内移住

コーヒーブレイク・隕石カフェ2 宇宙トンボ

第3章 隕石と彗星のふしぎ
1 流れ星と隕石
2 隕石の落ち方とその量
コラム4 直方隕石とカーバの石
3 隕石の種類と命名法
4 隕石の見分け方
5 隕石はどこからやってくるのか?
コラム5 小惑星の名前
6 隕石中の元素の特徴
7 鉄隕石について
8 隕石の衝突と生物の絶滅
9 クレーターの科学
コラム6 隕石をどのようにして手に入れるのか?
10 隕石中のダイヤモンドとその起源
11 太陽系の形成以前の歴史
12 星の中の元素合成のタイムスケール
13 希ガス同位体科学の最大の謎
14 隕石と彗星
15 テクタイトとは?

コーヒーブレイク・隕石カフェ3 アンダース教授の思い出

第4章 ロケットと宇宙探査
1 ロケットの飛行法
2 人工衛星
3 宇宙ステーションでの生活
4 「はやぶさ」の快挙とは?
5 「はやぶさ2」で何をめざすのか?
6 宇宙人の存在について

コーヒーブレイク・隕石カフェ4 芸術と科学者

おわりに

 

物理は高校ですら履修していないので俗な知識しか持っていないのですが、これは想定している読者がおそらく僕のような人なのでつまずくことなく読めました。
一SFファンとしても面白いです。

哲学的に面白かったのは、「第1章 隕石がやってくる宇宙とは?」で、特に存在論的な話が色々ありました。
ことさら「空間とは?」の節では、空間一般の議論もそうなんですけど、次元の話が特に面白かったです。
どういうことかというと、超ひも理論とか以外に「われわれが大きすぎて認識できていない次元が存在するかもしれない説」みたいなものがあるらしく、そこらへんの物理の話は一般的な存在論が一生付き合っていかなくちゃいけないとこだと思いました。
今日の高田さんのブログに、

存在論って二種類あって、
ひとつは、「物理的なものしか存在しない」みたいな偏狭な世界観から出発して、その世界観の中にいろいろなものを位置付けようとする(あるいは、うまく位置づけられなくて元の世界観を微修正していく)
もうひとつは、常識的にあると考えられている(あるいは語りや思考の対象である)ものは全部認めた上で、それらのものの同一性や存続の条件を与える
私は後者の方が好き

Nurbay Irmak「ソフトウェアは抽象的人工物だ」 - うつし世はゆめ / 夜のゆめもゆめ

 というのがあったけど、僕も後者派でよかったなと思いました(というか前者では基本的に芸術の存在論は成り立ちづらいので…)。

美学的に面白かったのは「数式の美」のところ。
僕もまさにその授業にいて発言をしていたことを思い出しますが、今は色々違ったことが言えそうです(不勉強なので言いませんが)。

松田さんありがとうございました。